【企】*変わらないもの*
雨に濡れた私を見ながら、哲ちゃんは、ビックリしてる!
「…もう知らないよ!…ック!!知らない…」
そう言うと、そのまんま駆け足で立ち去ろうとした。
「あかり!待てよ!!!」
後ろから聞こえる哲ちゃんの、愛おしい声。
だけど今は哲ちゃんと向き合う事なんて無理。
怒りの方が先だっていた。
もう…イヤだ!
綺麗な女の人と仲良くタクシーだなんて!
メールさえくれたら、安心できるのに…。
私、鈍感過ぎるよ!
泣きながら、歩く道のり。
慣れないヒールで、足が痛い。
最悪だよ〜!
私たち、いつから慣れない靴を掃いてしまった?
心まで、変わるの?
お揃いのスニーカーの方が、私達らしかったよ…。