愛のしるし
最悪の放課後
――――――
「――い!……海!」
「あ、え!?」
「やっと起きた…。ごめんね、遅くなって」
目を開けると、大好きな人の顔が目の前にあった。
あれ、…菜都だ。
ああそっか。
俺、教室で菜都の委員会待ってたら、いつの間にか寝ちゃったのか…。昨日ゲームで夜更かしなんてしちまったから…。
俺は、寝ぼけてたこともあり、菜都が目の前で一生懸命話してる内容を、まったく頭に入らなかった。
いつものことだ。
菜都も、俺の寝起きの悪さを分かってるから、それで怒ったりなんてしなかった。
……でも、昨日は違った。