『鏡の中のマリア』
第5章

秘密の小箱

お母さんの入院手続きを済ませ、
1人家に帰った私は、

2年ぶりに
麻莉亜の部屋に入った。


私は今まで故意に
ここに入るのを
避けていたんだと思う。


秘密の小箱はすぐに見つかった。



麻莉乃の鏡台の中から鍵を
見つけた時に感じた違和感は、
もともとその中にあったはずの
この小箱がなかったこと。

私がこの部屋に
移動したんだろう・・・


あまった鍵の一つで
その小箱は簡単に開いた。

中を開けると
麻莉乃からの手紙が入っていた。


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