『鏡の中のマリア』
もう一度呼んでみる

『お母さん・・・』
(何か言ってよ・・・)

お母さんは
笑っていた。


いつも麻莉乃にだけみせる
あの笑顔で私に


「どうしたの?

 

 麻莉亜。」



『お母・・さん・・・。』
涙がポロポロ溢れてくる。

今までの緊張と
ホッとしたのか
力がぬけて・・・
その場にしゃがみこんで
泣く私に

「どうしたの・・・?
ヘンな子ねっ。」

って言い
抱きしめて
笑ってくれた。


(お母さん・・・)



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