『鏡の中のマリア』
ガラッと教室のドアが
開いたと思ったら
暁生が入って来た。

「藤井、うちのクラスの試合
もうじき始まるぞ~。」

『ハイハイ』嫌々立ち上がる私。

クラスマッチは、でるでないに
関係なく自分のクラスの試合だけは
応援しなければいけない決まりだった。


『ねぇ・・・いかなくても
 バレないんじゃない?』

「俺がチクる。」

『ハァ?なんのために?』

「念のため(笑)」

(こいつ意味がわからん・・・。)

「だって藤井って俺の彼女じゃん。
 俺の勇姿を見ないと!!」

『あんた頭沸いてんじゃないの?』

「沸く?」

『沸騰してるってこと!
 誰があんたの彼女だって?』

「冗談冗談(笑)
 歩きながら話の続き聞かせてよ。」

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