『鏡の中のマリア』
『じゃあ何がいいの?!』

「ん~…
藤井とSEX!!」

何とも爽やかに言った
その言葉に、私は放心した。

『あのさぁ・・・
いっちゃぁ、なんだけど私めっちゃ預金あるよ。預金とSEXって雲泥の差だよ。』

「金なんて働いたら手に入るっしょ、それに特に今いらないしっ。」

『でも・・・SEXって・・・』

「じゃぁ、お前俺とSEXする?
 絶対しないよね?」

『しない』
(なぜこんなアホと・・・)

「だからだよ。
 絶対できないことに
 男は燃えんの!!」

(そうなのか・・・?)

体育館の入り口が見え
中から歓声が聞こえてくる。

足早になる私。

少し距離があいた
暁生に振り返り、

『じゃぁ、報酬は後から
考える!
あんたもそのうち
気が変わると思うから、

それから最初に言っといて
あげる。私マグロなの!
不感症で、SEXの最中素で話すわよ。

あっそうそう!それとね。
激しくされると
SEX中に死ぬから!』

ニヤリと笑みがこぼれる私。

(引け~引いてしまえ!)



「逆に燃えるね(笑)」


なぜか私の発言は
暁生を煽る形になってしまった。

< 56 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop