『鏡の中のマリア』

嫉妬

明日から夏休みに入る。

その放課後、
私は暁生の彼女、
優貴ちゃんにあの屋上に
呼び出されていた。

バタン――

ドアを開けると
彼女はもうすでに待っていた


彼女の前に立ち言葉を待つ。

だいたい言われることは想像がつく。


「あの・・・藤井さん、
急に呼び出してごめんなさい。」

彼女は少し緊張しているようだった。


『何かよう?』
いつもより低い声になってしまう私。

「あの・・・暁生くんのことなんだけど。」

『うん』


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