machine
「parts」
「どん!!」
半蔵門線、表参道駅のホームで、
よろよろのスーツを着た中年男がぶつかってきた。
イタリア料理のレストランのバイトの帰りでくたくたになっていた俺はおもわずよろけた。
「いて。。。。。気をつけろ!」
中年男の後ろ姿に罵声を浴びせた。
中年男は、もの凄いスピードで黒い鞄を抱えて、階段を駆け上がっていった。

ゆっくりと立ち上がると、足下に何か落ちていた。
「ん?」
拾い上げてみると、何かの小さな機械のような物だった。
「なんだこれ?」
透明なアクリルの小さな箱の中に細かい配線がされた何か精密機器の一部分のようだった。
そのとき。。

「ドカーーーン!!!!!!」
「キャー!!」
「爆発だー!!」

俺は、その機械をポケットにしまい、階段を駆け上がった。
「あ。。あいつ。。。」
さっき俺にぶつかってきた中年の男だった。
俺は他人事とは思えず駆け寄った。
「大丈夫ですか?!!」
男の持っていた黒い鞄が爆発したのだ。
男は爆発で腹をえぐられていた。
「あ。。。。。。」
「しゃべらないで!今、救急車がきますから!」
「あ。。。これを。。。。頼む。。。。。みつ。。。。」
「おじさん!!何いってるんだ!早く!救急車!!」
「。。。。。。。」
男の首から、力が抜けた。

男の手が、私の手を掴んでいた。
握られた男の手のひらがゆっくりと開いた。
そこに握られていた、一枚のメモリーカード。
その表面に書かれていた文字。

「”Change go to Run !"」
「交代?。。。。」
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