machine
「hukushima」
「じゃあ、皆一度家に帰って出直そう。でも急がないと奴はまた何をしてくるか解らないからな。」

俺達は、ばらばらに家路についた。
そして、次の朝早く俺達は上野駅で待ち合わせた。

「AM8:00発 特急スーパーひたち 上野ー仙台行き」

これに俺達は乗り込んだ。
「これでどこまで行くんだ?」
「調べてきたぜ、色々と、これでは。。富岡って所まで行く。そこからはバスかタクシーになるな。」
電車は動き出した。

川内村。人口は3249人という小さな村だ。
「高塚高原」など、自然のまだまだ残った所らしい。

「旅行だったらどんなにいいでしょうね。」
「そうだな。しかし、どうやって奴を突き止めたらいいんだろう?なんかいい案あるか?ミツヒコ。」
「うーん。ここから先はテクノロジーは全くの無意味な気がする。今まで俺達や奴がやってきたことは全く使えない。何か手がかがりのような物でもあればいいのだが。。。」
「俺は、ずっと気になってるキーワードがあるんだ。」
「何なの?」
「ミツコ。って言葉だ。」
「ミツコか。。。確かにそうだな。最初の中年男といい、URLといい、病院にいた男も。
全てに共通する言葉だよな。」
「ミツコってなんなのかしらね?」
「うーん。単純にイメージするとすれば、女性の名前のような気がするけどな。」
「でも、奴は男だっただろ?」
「うん。多分。。。声の感じは変えてしまっていてわからないが、話し方を考えれば男だと思う。
「だけど、わざわざ本名を使うとは思えないわ。」
「だよな。問題は何故ミツコなのか?」
「人の名前だとは限らないだろう。例えば何か。。うーん何かの名前とか。。」
「何かって何よ〜。」
「わからない。。」
「ここで考えても始まらない。とりあえず着いてから考えよう。まだ見た事もない場所だし、歩いてみればヒントになる事のあるかもしれない。でも、あまり時間はない。俺達以外の人間がまた同じ方法で奴に動かされているかも知れないし。」

俺達はあまり会話を交わさないまま。窓の外に流れる景色を眺めていた。
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