machine
さらに中を探ってみる。
本体の部分のパーツの中に一カ所だけ、抜けてるような穴が開いていた。
「ん?ここは、何かが取り付くようだな。」
俺は目を凝らして、細かい部品を覗き込んだ、何か文字が書いてある。
「C。。Cancellation。。解除。。解除?」
ここに何かを刺せってことか?そうすれば爆発が解除できるのか?
いったい何を?。。。。俺は肝心な物の存在を忘れていた。
「そうか!!あの時、あの男にぶつかった時に拾った機械だ!
やつは、これをどこかで手に入れていたんだ。。あの男が、言ったのはメモリーカードの事じゃなく、このパーツのことだったのか。。しかし、男はこれが何だかわからなかった。だから俺に。。あの機械。。。どこに?」
俺はあの時の記憶を一生懸命呼び起こした。
「。。。あの時。。黒いジャケットのポケット!しかし。。今さら家には戻れない。。
ミツヒコは鍵を持っていない。。マキ。。マキに頼むしか無いか。。しかし、マキはこの事件に巻き込みたくなかったが。。この爆弾を解除できれば自由に動く事が出来る。」
「次は、終点東京医療センターです。ご乗車ありがとうございました。」
バスを降りた。目の前に巨大な病院がそびえ立っていた。
「プルプル。。」お約束通り携帯が鳴った。
「着きましたね。では、壁沿い右回りに回って、構内に入って下さい。
ロータリーを抜けて、正面玄関に向かって下さい。病院内は携帯は使えませんので、ここで全て説明します。いいですか?ちゃんと覚えてくださいね。」
「ああ。出来るだけな。」
「正面から入りますと、受付があります。その左側に通路があります。そこを真っすぐ進んでください。右側に喫煙コーナーがありますから、そこを曲がるとエレベーターホールがあります。そこからB棟7階に行って下さい。いいですか、部屋番号は702です。」
「そこに行ってどうするんだ?」
「行けばわかりますよ。それから、今言った事以外の行動は謹んでくださいね。こんな所で爆発したら大変な事になるのはわかってますよね?」
「わかった。」
「では、よろしくお願いしますね。終わりましたら、またここへ戻って来てくださいね。」

何をさせるつもりだ?
俺は指示通り病院の構内に入った。
入り口の壁に、病院の案内図が貼ってあった。
B棟7階。。。。精神科。。。
< 9 / 29 >

この作品をシェア

pagetop