三度、死体は笑う


頭上から小さく響く、かすかな笑い声。
無邪気な子供の笑い声。


ふと見た、自分の手首が見たこともない方向に曲がっている恐怖と驚愕の入り混じった感情。




「いったい、何の夢だってんだ」






思わず口に出したのは、“夢だった”と自覚させたかったからだ。








確かにあの少女は『るりちゃん』と云ったのだから……



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