迷子のコイ
( 佐伯くんだ! )
とっさにそう思った。
( よかった!
やっぱりこっちのベンチで
間違ってなかったんだ! )
その人影が近づいてくるまえに
あたしは指でサッと髪を整えた。
心臓が嬉しさでドキドキしている。
・・・けれどその人影が
『男のコ』だってわかるまで近づいたとき
そのワクワクしたドキドキ感は
冷たい・・・
イヤな緊張感へと変わっていった。
「早坂・・・」
あたしを呼ぶ
そのヒトのカオが
はっきりと暗闇に浮かびはじめる。
「・・・ごめん、待った?」
イヤな笑いを浮かべながら、
『タカくん』が、そこにいた。
とっさにそう思った。
( よかった!
やっぱりこっちのベンチで
間違ってなかったんだ! )
その人影が近づいてくるまえに
あたしは指でサッと髪を整えた。
心臓が嬉しさでドキドキしている。
・・・けれどその人影が
『男のコ』だってわかるまで近づいたとき
そのワクワクしたドキドキ感は
冷たい・・・
イヤな緊張感へと変わっていった。
「早坂・・・」
あたしを呼ぶ
そのヒトのカオが
はっきりと暗闇に浮かびはじめる。
「・・・ごめん、待った?」
イヤな笑いを浮かべながら、
『タカくん』が、そこにいた。