迷子のコイ
「・・・ん・・・」


まだ暗い部屋のなか、
静かにあたしは目を覚ました。



( ・・・ユ・・メ・・?・・ )



目覚めたばかりのあたしは
まだボーっとしたまま
ベッドからは起き上がれずに
横になったままの体勢で
すぐそばににある
目覚し時計に目をやった。


部屋が暗くて、
なかなか時刻が見えない・・・。


あたしは時計の横にある
スタンドに手をのばし、
ちいさな明かりを灯す。

ほのかに明かりのついたスタンドの
そのすぐそばにある
時計を見ると
ちょうど、3時を過ぎたところだった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・


気づくと、
泣きながらユメを見ていたのか
それとも
いま、泣きはじめたのか
それすらもわからないほど
目からは涙が
とめどなく溢れだしてた。


一瞬、『今』がいつなのか
わからなくなるほど
リアルな、『ユメ』・・・。


それはあたしが
『高校生』の『早坂アイリ』なのか
『中学生』の『早坂アイリ』なのか
わからなくなるほどに・・・。







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