迷子のコイ
「昨日のドラマ、見た?
 あたしもう、あのニブイ男には耐えられないよ!」


「あ~見た見た!!
 アイツ ニブすぎっ!
 さりげにヒドイ事
 いっぱい言ってるもんね!」


あたしはさりげなく話題を切り替えた。


「あ、アイリ
 ちょっと目、マシになってきたんじゃない?」


「ホント?
 もうメイクしてもダイジョ-ブかな?」


さすがにこれ以上遅れれば
遅刻カモってところまで
時間ギリギリだった。

あたしは急いでメイクをはじめて
ナギは髪を巻いてくれた。


「ナギも髪、のばせばいーのに」


あたしは後ろで髪を巻いてくれてる
ナギに言った。


「・・・あたしは、いーの!」


「え~なんでぇ~?
 絶対似合うよぉ~」


それは、ずっと思ってきたことだった。

背が高くてスタイルのいいナギは
出会った頃からずっと
ショートだったけど、

だけど端正な顔立ちをしてるから
髪をのばしても
絶対似合うのになぁ・・・。






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