迷子のコイ
「○(マル)・・・
○(マル)・・・
○(マル)・・・」
あたしが解いた問題を
佐伯くんが答え合わせをしてくれてる。
あたしはとなりに座ったまま、
そんなカレの姿を
だまって見ていた。
思ったより細い、骨ばった指や
黒い髪、
もしかしたら
女の子より長いカモしれない
カレのまつげを
ジッととなりで見ていた。
「アイリ?」
「えっ?」
「どーしたの?
アンタらしくない・・・」
佐伯くんをじっと見ていたあたしに
ナギが言った。
「あんたがそんなにおとなしいなんて
めずらしくない?」
「もう! ナギッたら失礼ねっ!」
別に佐伯くんに見とれてたわけじゃ
けっしてないケド
あたしは一瞬、
カレに目を奪われていた自分に気づいた。
佐伯くんのことは
ちょっとだけ苦手だと思っていたけど
さっきあたしを見て笑った
カレの顔を思い出すと
すこしだけ、
カレがちかくなったような気がしてた。
○(マル)・・・
○(マル)・・・」
あたしが解いた問題を
佐伯くんが答え合わせをしてくれてる。
あたしはとなりに座ったまま、
そんなカレの姿を
だまって見ていた。
思ったより細い、骨ばった指や
黒い髪、
もしかしたら
女の子より長いカモしれない
カレのまつげを
ジッととなりで見ていた。
「アイリ?」
「えっ?」
「どーしたの?
アンタらしくない・・・」
佐伯くんをじっと見ていたあたしに
ナギが言った。
「あんたがそんなにおとなしいなんて
めずらしくない?」
「もう! ナギッたら失礼ねっ!」
別に佐伯くんに見とれてたわけじゃ
けっしてないケド
あたしは一瞬、
カレに目を奪われていた自分に気づいた。
佐伯くんのことは
ちょっとだけ苦手だと思っていたけど
さっきあたしを見て笑った
カレの顔を思い出すと
すこしだけ、
カレがちかくなったような気がしてた。