迷子のコイ
コンビニからの帰り道は
風がすこし吹き出して
行きの道より
全然キモチがい~なぁって思った。

ぽーっと空を見ながら
歩いていたあたしに、


「俊哉はさ、あんたが心配なんだよ」


「えっ・・・」


もっているコンビニの袋を
かるくふり回しながら
ナギがあたしを見て、言った。


「あんた、ずっとヤケになってるでしょ」


「・・・・・・・・」


「俊哉もさ、心配してるんだよ。
 あんた・・・まだ忘れてないんでしょ、
 ・・・・・アイツのこと」


「ナギ・・・・・」


あたしは、ナギの言葉に
返事ができなかった。

そう。
ホントにそうなんだ。
ナギも、俊哉も。
あたしのことを心配してくれてたのを
ずっとずっと感じてた。


だけど----------------。


「もう、だれとでも付き合うの、やめなよ。
 そんなことしたって
 アイツのこと忘れられないんでしょ?」


「・・・・やめてよっ!!」


あたしは、思わずナギに怒鳴った。











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