迷子のコイ
「これから、帰るの?」
「・・・うん、そーだけど」
下校時間のまっただなか。
あたしは、周りの目を気にしながら
その声をかけてきた男のコと会話をした。
大沢 貴《おおさわ たか》くん。
前にあたしを呼び出した、
相内ミナちゃんの、カレシだったヒト。
「今日は、ヒトリなんだな」
「・・・うん。
これからナギのお見舞いに行くトコなの。
じゃあね!」
あたしは、これ以上ヘンな誤解をされたくなくて
カレから早く離れたかった。
カレとのあいだには本当になにもない。
なにもないけど、
こんな現場を沙紀ちゃんたちに見られれば
また、なんて言われるかわからない。
「俺も、行っていい?」
「え?」
タカくんは、
はやくカレから離れたい
あたしの心境をよそに
あたしのとなりに並びだした。
「あのっちょっと!!」
「・・・前から早坂に声かけよーと思ってたけど
いつも高原と一緒だったろ?
声、かけずらくてさ」
・・・俊哉たちと同じサッカー部のタカくんが
気づけばジャージではなく、
制服を着ていることに気がついた。
さっき俊哉たちに会ったとき
ジャージを着てたふたり。
今日も部活があるはずなのに・・・。
「・・・うん、そーだけど」
下校時間のまっただなか。
あたしは、周りの目を気にしながら
その声をかけてきた男のコと会話をした。
大沢 貴《おおさわ たか》くん。
前にあたしを呼び出した、
相内ミナちゃんの、カレシだったヒト。
「今日は、ヒトリなんだな」
「・・・うん。
これからナギのお見舞いに行くトコなの。
じゃあね!」
あたしは、これ以上ヘンな誤解をされたくなくて
カレから早く離れたかった。
カレとのあいだには本当になにもない。
なにもないけど、
こんな現場を沙紀ちゃんたちに見られれば
また、なんて言われるかわからない。
「俺も、行っていい?」
「え?」
タカくんは、
はやくカレから離れたい
あたしの心境をよそに
あたしのとなりに並びだした。
「あのっちょっと!!」
「・・・前から早坂に声かけよーと思ってたけど
いつも高原と一緒だったろ?
声、かけずらくてさ」
・・・俊哉たちと同じサッカー部のタカくんが
気づけばジャージではなく、
制服を着ていることに気がついた。
さっき俊哉たちに会ったとき
ジャージを着てたふたり。
今日も部活があるはずなのに・・・。