彼のとなり、彼女のとなり
「まだ好きなんだろ?」


その言葉を言われた時、私の気持ちがハッキリとわかった…。


「ミキ…?」


私の頬に一筋の涙が伝わる…。


「どうした?ミキ」


健吾が心配そうに私の側に近づいてきた。


「私…確かに先生のこと好きだったけど、今は違うって気付いたのに…」


「えっ…?」


私の思いもよらない告白 に健吾も驚いてるようだった。


「…先生の車で帰ろうと言われて校門の前で待ってた時、私、先生じゃなく山川さんのことばかり考えてた…。私…私…」


自分でも驚くくらい気持ちを言えた…。
でも最後まで言えてなくて 健吾にちゃんと言おうとした……とき


――――――!?


私は健吾に抱きしめられた…。そして…


「好きだ…」


え…?今…何て…?

訳も分からず頭の中が真っ白。

体も力が入らない。


「ミキが好きだ。初めて会ったときから…」


抱きしめられた腕がまた強くなった。
健吾の息も温もりもちゃんと伝わってる。
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