彼のとなり、彼女のとなり
すごく近くにある彼の顔…
時が止まってるような、お互い見つめ合った…


“キス…するのかな…”


と、健吾の唇を見てたらますます意識して 顔が赤くなってしまった。


「ミキ…、今何考えてた?」


彼の低い声が吐息のよう。


「な…何も考えてません…」


「嘘つくなよ…、俺と同じ事考えてただろ…?」


健吾の顔がもっと近づいてくる…。私の気持ちを見透かしてるかのように…。
彼のペースにどんどん巻き込まれてしまいそう。


「静かだね…学校も、ミキも…」


「そ、そんなことありません…」


「静かな教室にさ…二人っきりってなんかドキドキするな…」


「ごめん…今すっげーミキにキスしたい。」


少しかすれかけた声は甘い甘い感じ…
年上の健吾が私に甘えてくるのが 私の気持ちをより高揚させた。


「…いいよ…しても…」

精一杯の返事に、健吾の唇は真っ直ぐに私の唇を塞いだ。

「んんっ……」

息をするのも難しいほど優しく強引なキス…
お互いの舌が絡み合い、だんだん力が抜けていく。 しばらくキスが止まることはなかった……
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