彼のとなり、彼女のとなり
私達と若菜達カップルが着いた時には すでにお祭りは始まっていて、すごく賑わっていた。


金魚すくいに射的、わたあめにかき氷…、私達四人は完璧に小学生の子供になってた。


「あ〜っ、楽しい!次はどこに行く?」


俊君と手を繋ぎながら、一番はしゃいでいる若菜が聞いて来た。
本当、若菜は昔からはしゃぐのが好きな子だから、こっちまで楽しくなる。


「ねぇ若菜ちゃん、こっからはカップル同志で行動するってどう?」


“えっ?カップル同志ってことは健吾と二人…?”


そう思っただけで胸の鼓動が早くなった。


健吾の提案に、若菜と俊君も『いいよ』と賛成。


「じゃ、一時間後に近くの河川敷で花火を打ち上げるみたいだから、その頃に橋の上で待ち合わせしよう」


「わかりました〜♪」


「あっ、ミキ」


別れ際、若菜に引き止められボソっと耳打ちされた。


“健吾さんと沢山楽しんで来てね☆”


若菜にウインクされ、私達はカップル同志別行動となった。


二人になれたとこで、何かを期待してる私がいた。
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