彼のとなり、彼女のとなり
「初めまして。私、川村 千里と申します。よろしくね」


私に見せた時と同じ優しい笑顔を若菜達に向けた。


若菜は千里を見てピンと来たのだろう…

私の耳元で小声で聞いてきた。


「ミキ、大丈夫?」


若菜なりの優しさだと思う。


私がまだ先生のことで吹っ切れてないと思ったんだろうな。


そんな若菜に私は笑顔を見せた。


「もう大丈夫。傷は十分に癒えてるよ」


そう…


先生のことは


もう過去なんだから、


大丈夫。



「ところでミキちゃん、ミキちゃんの彼はこの方?」


と、千里の目線は俊一君に向けていた。


私が答える前に先生が千里さんに説明をする。


「違うよ。彼は上田の隣に居る星 若菜の恋人だ。」


「どうも、阿部と申します。」


何故か俊一君まで千里さんに挨拶する流れになってしまった。


みんなで若菜の彼の話を話し、また話しは私の彼氏に戻っていた。
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