彼のとなり、彼女のとなり
「…あの…、どういうつもりですか?」

思い切って言葉をだした。

「なにが…?」

「あんなふうにメモを渡して来るなんて…。」

「周りの先生達がいる手前、あぁするしかなかったんだ…。」

「先生もやっぱり そーゆーこと気にするんだ…。」
この、沈黙がすごく嫌…

「もう、ここには来ません…。」

下を向いたまま、顔が上げられなかった。

「どうして?」

そんなふうに淋しい声を出さないで…。

「ミキ…、こっちを向いてくれないか?」

ダメだよ…。

先生の顔…

まだ見たくない……。
< 19 / 159 >

この作品をシェア

pagetop