彼のとなり、彼女のとなり
思い切り彼の顔を睨みつけ、私の口は開いた。

「人の名前聞く前に、自分の名前を先に言うのが常識じゃないですか?」

「君、見かけによらず言うねぇ。俺、山川 健吾、24才、乙女座のAB型。これで満足?」

健吾は“言ったよ”という顔で、目は“君の名は?”と言ってる。

「…キ、上田 ミキ。17才。」

私は、刺があるような言い方で言った。大人の男なら、それがどういう意味か分かると思っていた。

「じゃぁ、ミキ、今詳しく説明してる時間はないから、学校が終わったらココに来て。」

そう言って、健吾は私にメモを強引に渡してきた。
この人…、私が嫌がってるのをわかってないよ…
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