彼のとなり、彼女のとなり
『…前に進んでみようよ…』

「えっ…?」

『先生のこと、忘れるって決めてもそれは難しいよ。同じ学校にいる以上はね。ミキには荷が重過ぎる。』

「………」

『新しい恋をしな、って言わないけど、先生以外の男の人を見てみようよ…』

私の心を救ってくれた言葉だった。

中学の時から 私の隣にいてくれる若菜…

時にはキツイことも言うけれど、一番に私の事を思ってくれる親友。

若菜に背中を押された気がして 気持ちは軽くなる。

「ん…、前に進んでみようかな…」

目が少し熱くなった。

友達って良いなって…

その後の私達の会話は、普通の女子高生の会話になっていた。

これからのことなんてわからない。

でも変わりたい。

出来る気がした。

前に進んでいこう…
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