彼のとなり、彼女のとなり
今日も海は 穏やかに私を迎えてくれた…

海風になびく髪を抑えながら健吾を探す。

昼間の海には何人かの人がいた。


“いた……”

すぐに健吾を見つける事が出来た。

顔は見えなくても、一眼レフのカメラを見てすぐわかった。



「こんにちは……」

健吾の後ろから声をかけてみる。

私の声に気付き、健吾は構えてたカメラを離し振り向いた。

私を見て 少し驚いているようにも見えた。


「………」

「………」

どうしよう…。

どう話しを切り出そうかな…。

下を向いてる私は、ゆっくりと健吾の方を見た。

白のTシャツに 履き慣れたストレートのジーンズが長身の彼に似合っている。

シルバーの腕時計が、太陽の光に反射されて輝いていた。

そして、首から下げてるカメラがとても彼に合っている。
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