彼のとなり、彼女のとなり
携帯を持っていない健吾は、代わりに写真館の番号を教えてくれて、私も携帯の番号を書いたメモを渡した。

あ、と気付き 借りていたワイシャツを脱ごうとした。

「いいよ。しばらくは毎日会うんだから、いつでも良いよ。」

ヘルメットを被り、バイクのエンジンをかける。
低音の音が響いてた。

「早速だけど、明日12時頃いいかな?」

「はい、大丈夫です。」

「迎えに来るよ。」

「はい。」

「じゃ。」

「さようなら。」

「バイバイで良いよ。」

ヘルメット越しの目は、とても優しく微笑んで…

また私の胸が締め付けられた。

軽く手を挙げ、健吾は帰って行く。
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