彼のとなり、彼女のとなり
「でも、ただ車を走らせるだけはつまらないから、東京…行かない?」

「えっ…?でも…。」

「あと1時間位で着くよ。」

「いい…の?」

「決まりだな!」

私の顔を見て判断した彼は、曲をハードロックに変えた。

「少しスピード出すから!」

健吾の顔つきが変わった気がする。

「いやぁ〜〜〜っ!!」
アクセルを踏み、次々に車を追い越す。
まるで映画のワンシーンの様だった。
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