彼のとなり、彼女のとなり
「お待ちどう様〜」

出来たての定食が目の前に置かれた。

たちあがる湯気が食をそそる。

「いただきます」

二人同時に言って、一口食べた。

「どう…?うまい?」

向かいに座ってる健吾が心配そうに聞いてきた。

「…しぃ…」

「ん?」

「これ美味しい!」

「だろーー!おばちゃん、美味しいだって!」

「ありがとうねー。」

無邪気に笑う健吾。

“良かったー”とホッとしたのか、健吾も箸を持ち出し食べ始めた。


お腹も空いていたせいか、私達は一気に完食していた。
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