彼のとなり、彼女のとなり
久しぶりに外で撮影をした私達は 休憩も兼ねて少し遅い昼食にした。


朝から張り切って作った
お弁当を広げ、木陰で食べる。


本当に今日は朝から 雲一つない快晴。気持ちが良い。


「旅行…?」


突然の健吾からの話しに私は首を傾げた。


あっという間にお弁当を食べた健吾は、フルーツを食べながら話しの続きをしてくれた。


「夏休みを利用して、2、3日泊まりがけで撮影したいんだ。たまには場所を変えても良いかなと思って…。」


「と、泊まるって、私と山川さん二人だけで…?」

「いや、平井さんも、ミキの友達も誘おうと思ったんだけど…」


「あっ…そう…そうだよね。二人だけじゃないよね〜。はははっ、良かった」

私…、何言ってるんだろ…。何かを期待してるようじゃない。


「二人きりが良かった〜?」


「なっ…、そんなことありません!」


健吾は私の顔を覗き込んで反応を確かめていた。


「ミキ、顔赤いぞ?」


「―――!?」


素早く手で自分の顔を抑えてる私を見て 健吾は軽く笑っていた。
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