彼のとなり、彼女のとなり
「たまにはお互い自由に過ごす日も必要だよな」


それもそうかもしれない。


けど、一日健吾に会えないと思うと、胸が締め付けられた。


そう思うのは私だけなのかな…?


「じゃ、私帰ります。」


「ミキ…」


「はい?」


帰ろうとした私を引き止めて、優しく抱きしめられた。


「や…山川さん…??」


「明日会えないのは寂しいな…」


思ってもいない言葉を言われて、戸惑ってしまった。
胸の鼓動はパンク寸前状態。私はただ健吾に抱きしめられたまま立つのがやっとだった…。


「…明日だけですよ…。」


「ん…。それでも嫌かな。」


「ミキは寂しくない?」


「私は…。」


耳元で健吾は何か言ったような気がした。


それから健吾は何も言わず、また抱きしめた。


健吾も私と同じ気持ちだったことが知れて嬉しかった。


彼との距離が近くなった…、そんな気がした。
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