虹の背中
それ以外の会話も特になく
ラーメンを食べ終わり
店を出た。

もちろん、支払いは
自分が食べたものは自分。

も、もちろんですとも。


「あ、お前
夏休みの合宿行く?」

「行きますよ〜。」

「なら良かった。
合宿楽しいんだよ。」

「そうなんですか?」


そのあと、祐一さんは
まるで遠足の出来事を
お母さんに話す子供のように
ニコニコしながら
とても楽しそうに、
合宿の話をしていた。

つかめない。
一体、どんな人なんだろう?
一体、なにを考えてるんだろう?
私のこと、どう思っているんだろう?

祐一さんの遠足の話など
全く耳に入らず、 
私は適当に相槌をうって
そんなことを考えていた。
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