虹の背中
「ゆき!!まみ!!
こっちこっち〜!!」

私達を呼ぶ、
ひとつの低い声がした。

サークルの2つ上の先輩。
健太さん。
祐一さんより一つ上だ。
うちのテニスサークルは
50人くらいのサークルで
みんなわりと仲良しだ。
お昼はこーやって、みんなで
集まって食べたりする。

「健太さん。こんにちは〜」

「あ、ここ座っていいよ。」

健太さんは優しい。
いつも気を使ってくれる。

「二人仲いいね〜
いつも一緒にいるよね。」

その返事をまみに任せて、
私の目は違うものを探していた。

『いたっ…』

テーブルの一番端っこに、
あの綺麗な指が見えた。
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