“逆”チョコレート大作戦!!
「めちゃめちゃ仕事が出来てマジメな工藤サンが、実は“元ヤン”だって…みんなにバラしてやる…」



「出来るもんならやってみやがれ…。」



「社内メール使って一斉送信して…」



「んなコトしてみろ。一生口きけなくしてやる。」



「コワっ!!」



「じゃあヤメ…」



パシャ!!



「っ!?」



俺は世にも恐ろしい顔した工藤サンの写真をケータイに収めるとニヤリと不敵な笑みを浮かべた。



「テメェ…」



ふふふっ…



これで工藤サンは社長…いや、誰にも何も言えまい。



「工藤サン…わかってますよね?」



「ぐっ…」



「もし俺がバイトしてるコトがバレたら…工藤サンも道連れっすよ。」



「クソっ!!」



「…ってことで、オヤっさん?」



「…なっ…なんだ?ニーチャン。」



俺は口元を引きつらせるオヤっさんを見つめながらニコっと笑みを浮かべた。



「俺をココで雇ってくださいっ!!」



「えっと…」



「雇ってくださいっ!!」



「えっと…工藤チャン…」



「…。」



「働かせてくださいっ!!」



「…はぁ。…好きにしな…。」



「…。」



好きに…って、



「よろしくお願いしますっ!!」



「俺…どーなっても知らね…。」



俺はボソッと呟いた工藤サンを見ることなく、オヤっさんにお辞儀した。

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