“逆”チョコレート大作戦!!
「工藤サン…俺、どーすりゃいいの?俺…こんなに菜々美のこと愛してんのに…」



そう。



俺は菜々美のこと、



めちゃめちゃ愛してる。



それは初めて会った日から変わらなくて…



いや、そん時の10倍も20倍も、100倍も、



菜々美のこと愛してる。



なのに…



「どーして…」



「はぁ…」



涙声の俺に呆れたのか、工藤サンは大きなため息をついた。



「お前、男だろ。まだフラれたわけじゃあるまいし…泣くなよ。」



「でも…」



「それに今の言葉…俺じゃなく菜々美チャンに言ってやれよ。なんか変わるかもしれねぇだろ?」



「でも…今会って貰えるような状態じゃないし…」



うん。



今会いに行くと、



俺、間違いなく前科一犯。



「工藤サァ~ン!!」



なんだか無性に人肌が恋しくなった俺は工藤サンに抱きついた。



「はぁ…」



しかし、お猪口に残っていた酒を一気に飲み干した工藤サンは、



「おかわりちょーだい。」



空になった徳利をオヤっさんに渡していた…。

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