“逆”チョコレート大作戦！！

「くっ…」



酒かよ…



キツっ…



俺はコップをカウンターの上に置くとオヤっさんを見た。



「ニーチャン…」



「はい。」



「彼女サン…バレンタインには会ってくれるって言ったんだろ？」



「…いや、会ってくれるとは…」



「でも、“また来週…”って言ったんだろ？」



「はい。…疑問形ですけど…」



「じゃあここでウジウジしてねぇで…バレンタイン…気合い入れて会いにいってやんな。」



「でも…」



「バカヤロー！！」



突然、怒鳴り声をあげたオヤっさんに俺はビクっと肩を震わせた。



「男ならなぁ、シカトされようがサツに捕まろうが惚れた女の為に会いに行くもんだろうがっ！！なぁ、工藤チャン！！」



「あ？…おっ、おうっ！！そうだぞ、結城っ！！」


工藤サン…



アナタ…



今のオヤっさんのアツいお話、聞いてませんデシタネ…。



俺は突然、自分に振られてビクっとなった工藤サンをキッっと睨みつけた。