“逆”チョコレート大作戦!!
「オニーサンっ!!コレ、菜々美にプレゼントすると俺の“思い”…マジで叶うの?」



「いや…そう言われてるだけで…“絶対”とは…」



「なに?じゃあウソついたの?」



「いえ…っとぉ…」



ラブラブハートを差し出しながら、かなり質の悪い質問攻めをする俺と、口元を引きつらせながらしどろもどろに答えるオニーサン。



「ねぇ。どっちっ!!」



「…。」



俺は困り顔のオニーサンに、さらにズイっとラブラブハートを近づけた。



「ねぇ…」



すると、



「叶い…マス…。」



「え?」



なぜか俯きながらボソッと呟いたオニーサンを見つめながら、俺はニッコリと満面の笑みを浮かべた。



「マジで?やっぱそうなんじゃん!!」



そして掴んでいた手をパッと離すと、オニーサンの背中をバシバシ叩いた。



「オニーサン、すげぇ!!マジ物知りだし。」



「いえ…」



「“いえ…”って…もうっ!オニーサン、マジ謙虚すぎっ!!かなりいい人っすねっ!!」



誰かサンと大違いで。




俺は鬼…いや、工藤サンを思い浮かべながら、ひとりうんうん頷いた。

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