“逆”チョコレート大作戦!!
「ゴメン…な。」



逆の立場になって初めて分かったこと。



改めて、菜々美の気持ちを感じた俺は俯いたまま小さく謝った。



「なんで?なんで謝るの?」



菜々美はそんな俺を再び覗き込みながら訊ねかけてきた。



「だって…俺…」



「バカ…」



「えっ…っん…」



ふいに唇に感じた柔らかい感触。



なん…で…



俺は、突然、キスしてきた菜々美の意外な行動に目を見張った。



「っ…ん…ッ…」



どんどん深くなるキス。



ヤベぇ…



菜々美からディープしてくるなんて…



マジありえねぇしっ!!



俺はゆっくりと舌を絡ませてくる菜々美のペースに合わせるように舌を絡ませると、



「…ん…ッ…」



今の声。



マジヤベぇ…



このままじゃ、間違いなくココで押し倒しちまう。



せめてベッドまで…



頑張れ、俺っ!!



俺は菜々美の服の中に手を突っ込むと脇腹をスルリと撫で上げた。



「ひゃ…あ…ッ…」



なんて声出しやがる。



コイツ…



俺の理性を試してんのか?



カワイイヤツめ。



まぁでも、



名残惜しいけどとりあえずキス終了ってことで、



「菜々美。」



「…ん?」



俺はうるうる瞳で小首を傾げる菜々美を見つめながら、ふぅ…っとひとつ息を吐いた。

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