初めてのキス
でも、俺は自信満々に言い続けたんだ。

「人生で出会う人の数なんて知れてる・・その中から愛する人を見つけねばならない。
なんでも許せる人を見つけなければならない。こういう言い方をすると誤解を生むかもしれないけど・・世界の中でおまえに出会えた事が奇跡なんだだから、お前が仮に男だったとして・・・」

「だめっ!言葉にはださないで」

「・・・!?」

「いつから知ってたの?」

「・・・あ、ああ。い、いま」

「えっ?」

「い、いや あの 結構前かな・・」

「やっぱりあたしが見込んだだけのことはあるわ、私あなたに一生ついていく。ねえお家に遊びに行ってもいい?」

やばい!危うし俺のケツ!

俺は彼女を家に招待する羽目になってしまった。

俺は賃貸マンションに一人暮らしをしている、んだ。

別に彼女を連れ込むためではない

<ピーンポーン>

ドアの小窓から俺はそーっと除いた。

彼氏だ・・ い、いや彼女だ。

俺はこの場に及んでドアを開けるか迷った。

すると彼女は大きな声でドアの向こうから僕の名前を呼んだんだ

「よぉ!春樹!いるかー?遊びに来てやったぜ」

(あぁ、なんてこった!声まで男声に聞こえる!)

彼女というより、彼は、まるきり男姿でドアの向こうに立っていた。

おまけに旅行へでも行くような大きなボストンバックを持っている。

俺はドアを開けながら言った。

「てめー、開き直ったな。なんだ?その格好は」
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