鬼畜王子の飼育方法
「ちょ、詳しく!」
「まぁまぁ、順を追って説明しますから」
HRが始まったというのに、私は身を乗り出して夏生の背中にしがみつく。
まさか、そんな、
夏生に先を越されるなんて思ってもみなかった。
…というより、で男勝りの夏生に彼氏が出来ることのほうが不思議で仕方ない。
「ちなみに、彼、うちの高校だからっ」
「えーっ!?」
「そこのツートップ、静かに!」
思わず放った大声に、担任の目が鋭く光る。
「す、すみません…」
小さく肩をすぼめて、今度は声を潜めて夏生に問いかけた。
「何年?なんてゆう人?」
「…2年の、柿崎先輩。ちなみに、志季先輩の友達らしい」
───えぇ!?