鬼畜王子の飼育方法
「…いい加減諦めな」
「嫌なものは嫌ー!!」
人の賑わう、お昼の食堂。
美味しそうな匂いがあちらこちらに充満する中、私の事情を知る由もなく、一方的に語り始める夏生。
「デートってゆってもご飯食べに行くだけだしさぁ」
「なら二人で行きなよ!」
私を巻き込むな!
何が悲しくて、出来立てホヤホヤカップルの隣でご飯を食べなければならないの。
しかも、天敵である志季と一緒。
「二人だとまだ気まずいっていうかさぁ〜」
わざとらしくモジモジと体をくねらせる夏生。
…うわ、なんか吐き気が……
「だからお願い!てか、来てくれなかったら殺す。いやむしろ早く死んでくれ」
「…すいません夏生さん意味が分かりません」