鬼畜王子の飼育方法




「どうゆうことですか!?」


お店の外に出るなり、私は乱暴に志季の胸ぐらに掴みかかった。


「…ッテ。分かったから、落ちつけよ」


「落ちつけるか!」



あぁ、通行人が好奇な目で私たちを見てゆく……。


少し周りを気にしながらも、私はずっと胸の奥にあったモヤモヤを吐き出すことにした。



「…何が目的なんですか?」


「あ?」


「さっきの告白といい、今日の態度といい…とにかく気持ち悪いです。吐き気がします!」


ついでに便意までもよおしてきたっつーの!


「……」

「…先輩?」


急に黙りこむ志季先輩。

不思議に思って顔を覗いた瞬間。


「ヒィッ…」

思わず硬直した。



蛇だ……。


志季の後ろに、また大蛇がコンニチワしてるよ。



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