鬼畜王子の飼育方法
本当に、馬鹿みたいだ。
自分が情けなさすぎて、笑えてくる。
何を期待していたんだろう。
「…あははっ」
灰色の空を見上げながら、一人笑った。
あぁ、可笑しい。
可笑しすぎて…
「…っ、」
涙が出てくるっつーの。
悲しいんじゃない。
面白すぎて涙が出てきただけだ。
もう、いいや。
悩むのに疲れた。
面白ついでに認めてあげるよ。
志季、アンタが好き。
笑えるでしょう?
ずっと認めたくなかった。
だから、必死に気持ちを押し殺してた。
でも、もうこれ以上は無理だ。
私は、志季が好き───。