鬼畜王子の飼育方法
「美希…」
「あぁ、平気平気。ちょっくら言ってくるよ」
不安そうに見つめる夏生に笑顔で手を振って、私は鞄片手に先輩たちの後を追った。
4対1、か。
…やばい。
心臓がドキドキいってる。
だって、こんなの漫画とかドラマの中でしか観たことないし。
それに私、誰かに恨まれるようなことした覚えないよ。
校則だってギリギリだけど守るようにしてるし。
目立つようなことも一切してないから、目をつけられるはずがない。
だとしたら考えられるのは──…