鬼畜王子の飼育方法




「志季君、違うの。この子が彼女面するから─…」


「彼女面?」


志季の眉がピクッと反応する。


そして…。




「こんなんだけど、一応俺の彼女なんだけど?」



そう言って、志季が私の肩を抱き寄せた。


「…!」


突然の出来事に、思わず硬直する私。




「…てなわけだから、さ。ごめんね?コイツには乱暴しないでやって?」


「…で、でも、」


「もし今後コイツに何かしたら…
俺、泣いちゃうからね」


って、オイー!!


普通そこは『もしコイツに何かしたら許さないから』だろ、普通!

てゆうかそれが少女漫画の定番なんだよ。


しかも何さりげなく上目使いしてんのさ!


この後に及んでまだ猫被る気ですか!!




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