鬼畜王子の飼育方法



こんな変態いちいち相手にしてたらこっちの身がいくつあっても足りない。


私は雑巾とバケツを手に、さっさと流し場に向かおうと踵を返した。




──しかし。



「……おい、新人」



再び、ヤツの低い声によって呼び止められた。




「何ですか?」


「お前、名前何だっけ」


「……」



今更、かい。





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