鬼畜王子の飼育方法
「え、お昼も一緒にですか?」
「何だよ。不満か?」
「不満ていうか…」
朝も一緒。
帰りも一緒。
それなのに、加えてお昼休みまで時間を共にしろと?
いくらなんでも一緒にいすぎじゃないっすか、志季さん。
「昼休みは2年の女どもが食堂まで押しかけてくんだよ」
「はぁ…相変わらずモテモテで」
「4限終わったら迎えに行くから待っとけよ」
──またしても、私に拒否権とやらは無いようで。
逃げんなよ!と言い残し、志季はその場を去って行った。
……勝手なヤツ。
そう呆れながらも、どこか浮き足立ってる自分もいて。
納得できないけど。
でも。
どうやらこれは、惚れたもん負けらしい。