鬼畜王子の飼育方法
「ギャー!!」
思わず悲鳴をあげる。
なぜならば。
教室にいた女子の半数が、鬼の形相で襲いかかってきやがったからだ。
「どうゆうこと!説明してよ!」
「何志季先輩と手繋いじゃってるわけ!?」
四方八方から飛んでくる、怒りに満ちた罵声。
あまりの勢いに、返す言葉が出ない。
「ぅわっ…」
「危ない!」
危うく後ろに倒れそうになった私を、夏生が支えてくれた。
「…夏生、ありがと」
「逃げるよ」
「へ?」
「いいから走る!」
私の腕を掴んだと思ったら、勢いよく走り出す夏生。
「夏生!待っ…」
ちょ、何?
何なのー!!