鬼畜王子の飼育方法
「桜沢…志季?」
「そ。…って夏生、なんで名字まで知ってるの?」
今私は、学校の廊下でモップがけの真っ最中。
やっぱり掃除はモップじゃなきゃね。
アイラブ☆モップ!
「…知ってるもなにも。桜沢先輩はウチの高校の2年じゃん」
「あ。そうなんだ、へー」
……って、え?
夏生さん、今何て?
「嘘ぉーっ!!!!」
「声デケーんだよ、ボケがっ」
ポカッ。
モップの先端で殴られた。
「…ご、ごめんなさい」
なんで私の周りにはこう、乱暴っていうかサドっていうか危険人物しかいないんだろう。
仮にも夏生とは、小学校からの親友だっていうのに。