鬼畜王子の飼育方法
──酷い顔。
鏡を見て、自分の不細工加減に溜め息が出る。
もはやごまかしようが無いよ、この顔は。
「みぃちゃん。ちょっといい?って、ギャアアアアアアアア!!」
知らずに洗面所に入ってきた友也が、大声で叫び出す。
まるで化け物でも見たかのようなリアクションだ。
「なにその目!きめぇし怖い!」
「うっさいなぁ…ほっといてよ」
そうだ…。
どうせ私は化け物だ。
どうせなら化け物らしく、全身白装束で学校に行こうかな。
あはははは……
「が、学校行ってきまぁぁす!」
バタバタと逃げ出す友也の背中を、ぼーっと見送る。
そうか、学校……。
嫌でも行かなくちゃいけないんだよね。
憂鬱すぎる。
もう、死んじゃいたい。