鬼畜王子の飼育方法
「ギャアアア!なに、その顔!」
───本日2回目。
どんだけ化け物顔なんだ、私は。
「な、なな、なにかあった?」
夏生が恐る恐る私の顔を伺ってくる。
「……夏生ィ、」
あんなに泣いたはずなのに。
親友の顔を見たら、またジワジワと涙が溢れてくる。
「え、何?どうした?」
「うぅぅぅぅー……」
でも、言えないよ。
私は夏生のことも騙していたから。
今更、全部嘘でした☆
なんて。
確実に友情にヒビが入る。
「美希?」
「、お腹、痛い…」
だから。
ごまかす為に嘘をついた。
「えぇぇ!まだ具合悪いなら、休めば良かったのに。とりあえず保健室行こ?」
「──うん」
ガシッ、と。
夏生が私の脇に腕を通して体を支えてくれる。
ごめん─…
ごめんね夏生。
私は所詮、弱い人間なんです。